島根県芸術文化センターグラントワは、美術館とホールの複合施設です。美術や音楽、演劇など様々な芸術をとおした、新たな文化の創造と発信をめざします。愛称の「グラントワ」は、フランス語で「大きな屋根」という意味です。その屋根や外壁に使われた28万枚もの石州瓦は、太陽の光、空の色を映し込んで時間とともに変化し、美しい表情を見せます。
収蔵品のご紹介
会津檜原湖
大下藤次郎 明治40年(1907)
水彩・紙 水彩画としては大型で、迫力のある作品。山を愛した大下は、各地を旅行し写生を行なった。ここでは点描のような技法で、山や木々が繊細に描写されている。秋の景色を映し出す、鏡のような湖面の表現が見事。
「ガゼット・デュ・ボン・トン」より スモモの季節
ジョルジュ・バルビエ 1914年
[ガゼット・デュ・ボン・トン]は1912年にパリで刊行されたモード雑誌。ファッションを含むトータルなモダン・ライフを提案し、時代のモードを牽引した。一流のイラストレーターによる質の高いファッションプレートが添付された。
ポプラの黄葉(グレーの秋)
黒田清輝 明治24年(1891)
グレーはパリ郊外の村。フランス以外の国からも多くの画家たちが訪れた。黒田はフランス留学中、この村に長く滞在している。季節は秋、黄色く色づいたポプラの並木を描いた作品。明るい外光の表現が印象的である。