有名な芸術家や現代美術などを紹介する幅広い分野の企画展を開催するとともに、世界の子どもたちが描いた絵を収集・展示している。クイズに答えながら作品を鑑賞するといった「仕掛け」が盛りだくさんで、子どもから大人まで楽しむことができる。週末や祝日には、様々な素材や技法を体験できる創作教室が開かれ、親子で参加できる他、海外の飲み物を味わえるミュージアム・カフェがオープンする。平成14年度日本生活文化大賞受賞。
収蔵品のご紹介
家族
パウル・クレー(Paul Klee)1918年
クレーが1915年から3年間に描いた一群の水彩画は、その繊細で輝くような色彩において、またメルヘンを思わせる自由闊達な着想の点で際立っている。特にこの作品では、家族という身近なテーマを素材にして、ユーモアと想像力に富んだ独特の世界を展開している。
ミルク桶のかたわらに立つガリシアの娘
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso) 1895年
ピカソが14歳の時に描いた素描である。細い線の集積によって陰影が付されたスカートの襞や桶の正確な描写には、対象を素早く的確につかみ取る写実技法の確かな習得が見て取れる。非凡な才能の萌芽を感じさせるこの素描は、まさしく巨匠の出発点といえよう。
みかけはこわいがとんだいい人だ
歌川国芳 1847-52年頃
多数のものを寄せ集めてあるものを形づくる絵を「寄せ絵」という。国芳の寄せ絵の代表作とされるこの作品では、裸の男が寄り集まって奇妙な顔を形づくっている。要所に配された人間の姿には無駄がなく、また題もユニークである。