江津市

大元神楽伝承館

大元神楽伝承館は江津市桜江町市山にある市山地域コミュニティ交流センターの一部を改修して2004(平成16)年にオープンしました。
館内では、大元神楽式年祭が行われる飯尾山八幡宮の舞殿の復元展示をはじめ、神楽面や大元神楽御幣類、綱貫模型に加え、大元神楽に関する歴史的な資料などが展示されています。
また、最近では舞うことが少なくなった演目の再現をした映像や、過去に執り行われた式年祭の様子を鑑賞する事もできます。

 

大元神楽の舞台となる舞殿は八畳の広さで、神事、神楽舞もこの八畳の中で行われます。周囲の長押しの切り飾りは、それぞれ四季を表しています。舞殿は東の元山、西の端山にそれぞれ俵(山の俵)を配して、地域の様々な神々を勧請します。

 

大元神は神木に祀られている場合が多くあります。現在では神社境内に移されたり、合祀されたりしてきましたが、大きい社が建立されて、そこに勧請された神々よりも、ずっと以前から土地の人々が「大元さん」と呼んで護ってきました。

 

この模型は、大元神楽の中心行事である「綱貫」の様子が再現しています。託舞とも呼ばれ神職たちが託綱を持ち、神歌とともに元山、端山、神前など五方を回ります。初めはゆっくりと、最後には激しく回り、この最中に神がかりになることもありました。

 

江津市桜江町内の神楽社中が所蔵する神楽面の中には、江戸末期、明治初期の作である木彫り面、和紙面が数多く残されています。展示されている神楽面は神楽の奉納などに使用されている神楽面を、社中の協力を得て複製し展示しています。